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イチローの箴言2024.01.12
以下はイチローが旭川東高校で野球部員に語った言葉です。高校球児のみならず、あらゆる場面における指導する側、指導される側にとって大切なことだと思いました。
「高校生で自分を導くのは難しい。でも、結局自分しかいなくなっちゃう。だってそういう存在いないでしょ。ということは自分に厳しくせざるをえない。自分を高めていこうと思ったら。自分に厳しくできる人間、中にはいますよ。そうするとどんどん自分を厳しい方に持っていく、厳しい道を選ぶ、それは若いうちにしかできないこと。でもそれを重ねていったら、大変で挫折することもあると思うけど、そうなれたらめっちゃ強くなる。でも、導いてくれる人がいないと楽な方に行くでしょ。自分に甘えが出て、結局苦労するのは自分。厳しくできる人間と自分に甘い人間、どんどん差が出てくる。厳しくできる人間はどんどん求めていくわけだから。うまくなったり強くなったりできる。求めてくる人に対しては求められる側もそれはできる。でも求めてくれなかったらできないから。でも自分を甘やかすことはいくらでも今できちゃう。そうなってほしくない。いずれ苦しむ日が来るから。大人になって、社会に出てからも必ず来る。できるだけ自分を律して厳しくする」
チームについて。「本当はこれ言いたいけどやめとこうかなってあるでしょ。でも、信頼関係が築けていたらできる。おまえそれ違うだろって。いいことはもちろん褒める。でも、そうじゃない。言わなきゃいけないことは同級生・先輩・後輩あるけど…1年から2年に言ったっていいよ今は、大丈夫。そういう関係が築けたらチームや組織は絶対強くなりますよ。でもそれを遠慮して、みんなとうまく仲良くやる、ではいずれ壁が来ると思う」
「今の時代、指導する側が厳しくできなくなって。何年くらいなるかな。僕が初めて高校野球の指導にいったのが2020年の秋、智弁和歌山だね。このとき既に智弁の中谷監督もそんなこと言ってた。なかなか難しい、厳しくするのはと。でもめちゃくちゃ智弁は厳しいけど。これは酷なことなのよ。高校生たちに自分たちに厳しくして自分たちでうまくなれって、酷なことなんだけど、でも今そうなっちゃっているからね。迷ったときに、この人ならどう考えるんだろって存在は、そんな自分で整理してこれが正解だと思うっていけないですよ、なかなか。かといってじゃあ友達にそんなこと言ってさ、それも違うでしょ。どうしてる?迷ったとき。誰に相談するの。自分の中で整理して進むしかないの?どうであってほしいと思う?厳しくしてほしいって子もいるでしょ、中には」
「自分たちを尊重してくれるのはありがたいんだけど、分からないこともいっぱいあるからもう少しほしいんだけどってない?あるよね。これはなんかね、高校野球というよりも大きな、もうちょっと大きな話になっちゃうね。でも自分たちで厳しくするしかないんですよ。ある時代まではね、遊んでいても勝手に監督・コーチが厳しいから全然できないやつがあるところまでは上がってこられた。やんなきゃしょうがなくなるからね。でも、今は全然できない子は上げてもらえないから。上がってこられなくなっちゃう。それ自分でやらなきゃ。なかなかこれは大変」
中高大の親友と食事をする機会があるが、やはり同じようなことを言っていました。若手に強く言えない。パワハラ認定をされてしまうから。でもそうすると成長速度が遅くなってします。そうなると、自分は成長したいんだというエース級の力を持った若手は物足りないから、モチベーションが下がってしまう。そういったジレンマはどこにでもあるようだ。
少し長くなったので、続きは次回。