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要領の良い生徒と悪い生徒の違いとは2022.09.14
「要領の悪さ」とは作業が遅く、時には的外れで、質が低いことと定義してみます。
仮にこういった生徒がいたとして、この生徒にカリキュラム通りの授業をしても成果が上がることはなく、努力していても、それに見合う結果が出なければ「自分には才能はないのだ」と焼き切れてしまいます。これではもったいない。
私も飲食業界で働いていたこともあり、要領の良い従業員も要領の悪い従業員も見てきました。たとえ要領が悪い従業員も一生懸命やっていることには変わりなく、かえってタチが悪いのですが、トレーナー側も
「今はテーブルセットではなくて、料理運んで」とか
「注文を通す前に、お客様に復唱確認した?」とか指導してもなかなか定着せず苦心しました。
ここで仕事の要領が悪いことを従業員のせいにしてはいけません。それは店長・トレーナー失格です。基本従業員は一生懸命やっています。これは大前提です。彼らは要領は悪いですが、それは優先順位をつけられないのではなく、優先順位を間違ってしまうのであり、時として、目の前に現れる作業を淡々とこなしているにすぎません。
大切なことは「料理を運ぶのは今いるお客様のため、テーブルセットをするのは次のお客様のため。今いるお客様と、まだ現れていない次のお客様、どっちが大事か分かるよね」と理由も含めて説明すると、少なくともその場は分かってくれると思います。
つまり、要領が悪いと思われている生徒の多くは、視野の狭さがゆえに何が重要かも分かっておらず、またやり方もきちんと習得していないためにやり方も間違っていることが多いです。彼らの優先順位を決定づけるのは、緊急性や担当教員が怒るかどうか程度で、長いスパンでは決して見ていないです。そうなってしまうと限られた時間の中で、クオリティと労力が見合わなくなります。
これは別に子供に限らず大人の世界でもよくあることです。
例えば漢検の勉強をするとして、「漢検分野別問題集」を買ってきたとします。3級(中学卒業程度)の場合その目次には、
①漢字の読み②漢字の部首③熟語の理解④対義語類義語⑤四字熟語⑥送り仮名⑦同音同訓異字⑧書き取り
どこから始めるように指示しますか?もしも塾の先生や家庭教師が「最初から」といったのなら、その先生は即刻ご退場願うべきです。なぜなら、この問題集の並びは、本番の問題の並びであって、重要な順ではないからです。一番重要なのはどう考えても⑧です。「読めるけど書けない漢字」はあっても「書けるけど読めない」漢字はまずないからです。高校入試を考えるなら④~⑦はやってほしいですが、少なくとも①~③は無視していいです。②、③は全問不正解でも十分合格点に達します。
多くの場合、「要領の悪さ」は個人能力と考えられがちですが、教えられていないことも多く、理由付けを含めきちんとトレーニングさえすれば改善されることも多いと感じます。私は要領の良し悪しは教わっているか否かに尽きると考えております。