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「聞かれたことに答えられない」問題 その22021.07.23


前回は国語に関してですが、この問題は数学(算数)でも十分ありうることです。私は算数・数学には国語力が必要不可欠と思っています。

これは「勉強が苦手あるある」ですが、例えば算数の文章題で、

「ここは掛け算ではないよね」と声をかけると

「じゃあ、割り算?」みたいなやり取りになることがあります。

これは小学生のみならず、高校生でもよく見かけます。公式を丸暗記で乗り切ろうとすると、プラスのところをマイナスで暗記してしまったりしています。

もちろん理科でもそうで、例えば北の空の星座が時計回りに回るのか、反時計回りなのか、暗記で乗り切ろうとしても限界はありますので、キチンとその場で、「星は東の空から昇るから、南の空を見上げた時は、東は左手だから・・・」と誰かに解説できるまで理解を深める必要があります。

何が言いたいのかと言うと、理解できてるか否かは言語化できるかどうか、説明できるかどうかということです。

例えば、算数の大きな壁の単元として「割合」の単元があります。もちろん教科書にも大人の側は「もとにする量と比べられる量」みたいな感じで書いてあると記憶していますが、勉強が嫌いな生徒は、何を言っているのか分かりません。「比べられる」の意味や、問題文を読んで「もとにする量」のイメージができないために単純に「小さな数÷大きな数」で計算してその場を切り抜けようとします。

ではどうやってこの問題を解決するのか。例えば「4÷10の場面を考えてみようか」と考えさせたりします。「10人で分けました」でもいいし、「ヒットを4本打ちました」でもいいです。その生徒の好きなもので例えてください。野球(打率や出塁率)やサッカー(パス成功率やシュート成功率)、時にはゲームでもいいです。とにかく具体例で想像させてほしいのです。「実は4÷10は身近な話題だよ」と。それで少しでも喰いついてくれたら、一歩成長です。

こういったことは「言語化」できて、初めて理解できたといえるでしょう。

あと、大事なことは、時間のない親御さんには酷な話ですが、基本、昨日説明した話は、今日はすべて忘れている前提でいてください。人が成長するときは「三歩すすんで二歩さがる」です。たまに飛躍的な成長を見せる時もありますが、それは一年に一度あるかないかです。たとえすべて忘れていてもイラつかずに、昨日メモしたページを見せて、もう一度説明しましょう。

「昨日説明したじゃん」や

「もう、すべて覚えな」はすべてNGワードです。

この夏休み、文章題の克服を考えている生徒は、頑張って「言語化・説明できる」を目標にしてみてください。



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